| 和風に
家紋は、自然や生活必需品などをモチーフとして図案化したものです。 「有為」とはこの世における一切の現象・存在を意味することばであることから、 このシリーズのタイトルにふさわしいのではないかと考え命名しました。
家紋文化が衰退したとは言え、その美しいデザインは我々をひき付けてやまない。 家紋が本来意味する「家のお印」という概念を取り払い、 自由な発想で好みの紋を我々の生活のなかに取り入れ、楽しんで戴ければ幸いです。
家紋の歴史
家紋の由来は、6世紀大陸文化の影響によるものと言われている。
平安時代中期ごろ、舶来品を好んだ公家達が競って調度品・衣類・牛車などに好みのデザインを印として採用したことに始まる。そしてしだいに家紋として定着していった。
室町・戦国時代になると、家紋は軍事的・社会的に重要な意味を持つようになる。戦の時敵味方の識別を容易にするため、単純な模様が武具や旗に印として用いられたのである。現代において我々が用いている家紋はこの武家紋に端を発しているものが多い。
徳川時代には、武家社会において礼服にあたる裃にも、家紋が付けられるようになっている。この時代の家紋の特徴としては、徳川家の家紋に代表される様に、紋に丸を付けるものが多くなっている。またこの時代は、庶民の間にも家紋文化が広がり、武家のものを模写したり自分で好みの文様を自由に作ったりするようになった。
やがて武家社会が崩壊し明治維新をむかえた。明治時代になると庶民にも苗字が許可されるようになり、式服として男性は紋付袴、女性は紋付着物を着用するようになる。封建的意味合いの濃い家紋は、武家社会の衰退に伴いしだいに衰退していった。
第二次世界大戦後は、民主主義が更にそのスピードを加速させ今日に至っている。それでも5000種ほどの家紋があると言われている。
家紋の種類
天地・・・・・天地、気象(日、月、星、雲、山、波)
植物・・・・・草花、木、葉、実
動物・・・・・鶴、鷹、雁、蝶をはじめとし、龍や鳳凰、獅子などの想像上の動物も含む
器財・・・・・生活必需品(農具、漁具、織具、工具、武具、神仏具、楽器、通貨)
建造物・・・・鳥居
文字・・・・・吉祥的意味を持つ漢字
直線的文様・・菱、角
曲線的文様・・巴、輪
紋の大きさ
特に規定はなく 紋の大きさや位置は体格や好みにより加減し、見た目に美しくすればよい。 模様により大きく見えるものもあるため、全体のバランスをとることが大切である。
正式な紋入れの基準
五つ紋・・・・背に1ヶ、左右胸に各1ヶ(抱紋)、左右両袖の後側に各1ヶ(袖紋)
黒留袖、喪服は五つ紋の最も格式高い正式礼装である。
背紋・・・・背縫いの中心、襟付け位置から5.5cm下がった所に紋の上辺がくる
抱紋・・・・前身頃の中心、肩山から15cm下がった所に紋の上辺がくる
袖紋・・・・袖幅の中央、袖山から7.5cm下がった所に紋の上辺がくる
三つ紋・・・・背に1ヶ、袖紋2ヶ
色留袖は三つ紋で、やや略式である。
一つ紋・・・・背に1ヶ
三つ紋より略式
|